クールな部長とときめき社内恋愛
5.本当の、運命の恋
朝、いつもの平日よりも早く起きたわたしは、ベッドからそっと抜け出して浴室に向かい、シャワーを浴びる。

金曜の夜、逸希さんと電話で話をして彼の部屋に来て……それから土曜と日曜も一緒に過ごし、彼の部屋に泊まって月曜の朝になった。

お互い“ごめん”と言って、“好き”ってたくさん言い合った。
遠慮がちだった逸希さんも、わたしのことをからかってくるようになって、いつもの彼だ。以前と変わらない関係に、すごく幸せな気持ち。

休日ずっと一緒にいて、今日から会社だっていうのにぽうっとした気分がまだ抜けていない。
着替えなどは昨日、一度家に帰って支度をしてきた。なので朝はゆっくりしていても平気なんだけど、出勤前に気持ちを切り替えるためにシャワーを浴びようと思った。

バスタオルで体を拭き、着替えてドライヤーで髪の毛を乾かす。
そして、まだ時間があったのでキッチンへと向かった。

泊まっている間、食事を作るのに使わせてもらっていたから、どこになにがあるのかはもう把握している。

平日の朝、会社に向かう前に朝食を用意するなんて、なんだか同棲中みたい。
そんなことを考えて、目玉焼きをお皿に乗せた後照れていると、後ろから首に腕が回ってきて抱きしめられた。
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