クールな部長とときめき社内恋愛
「おはよ。いい匂いだな、舞花。シャワー浴びたの?」

「はうっ……!?」

逸希さんが突然ぴたりと密着して、首筋にキスをしてきたから奇妙な声が出てしまった。
しかも逸希さんってば、上半身裸だ!

「ふ、服を着てください!」

「あはは、俺の裸を隅々まで見てるくせに、舞花ったらすぐ真っ赤になるよな。俺まで照れるからやめてくれよ」

からかうような声に羞恥がいっきに沸き上がって、反論する冷静さを失ってしまう。
朝からくすぐるように息が耳もとに当たるわたしの身にもなってほしい。

だけど、そんな彼にわたしはドキドキしてしまうし、好きなのだ。

逸希さんが離れて着替えている間、わたしは食パンを焼いてレタスとトマトを盛り付けたサラダを作った。

「できましたよ、食べましょう」

戻ってきた逸希さんに、食事をダイニングテーブルに運びながらそう言うと、彼はどこか照れたような表情になった。

「出勤前に朝飯用意してもらえるのって最高。俺、今日の仕事大丈夫かな、頭ん中舞花のことばっかりになりそう。ミスしたら助けてくれ」

「な、なに言ってるんですか。さっさと食べて会社行きますよ」

ツンとした言い方になってしまったけれど、微笑む逸希さんと一緒に朝食を食べて出勤する今日は特別な感じがして、うれしかった。
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