クールな部長とときめき社内恋愛
確かに俺は、舞花のそばで仕事していられるから、まだ三課から動きたくないという気持ちがある。
だが、成績の悪い三課をどこまで引っ張り上げられるか、やりがいを感じている部分もあるのだ。
だから二課には戻らず、三課で頑張りたいと思っている。
兄さんには俺の選択は理解できないかもしれないが。
「ふーん。兄さんって仕事と女、両方上手くやる自信ないんだな」
小馬鹿にするような俺の声に、兄さんの鋭い視線が向く。
どう反論してくるのか窺っていると、意外にも相手は小さなため息をついた。
プライドの高い兄さんを刺激したはずなのに言い返してこないということは、兄さんも穂乃恵さんへの気持ちをこじらせているのかもしれない。
穂乃恵さんのことを嫌っていないだろうなとは思っていたけど、なんだ、これならますますふたりにはくっついてもらわないと。
「旅行したいって最初に言いだしたのは舞花なんだ。彼女、楽しみにしてる」
兄さんが余計なことを言ったせいで、舞花が悩んで俺が避けられたということがあった。俺たちはもう気にしてはいないけれど、兄さんはどうだろう。冷徹に見えて意外と根は優しい人だから。
「……わかった、行けばいいんだろう」
舞花の名前を出したのが効いたらしい。
なげやりに返事をした兄さんは、不機嫌そうな顔をして休憩スペースから出ていった。
あとは穂乃恵さんだけど、きっと舞花が上手く彼女を誘うだろう。
ずっとふたりの関係をじれったく思っていたんだ、舞花と一緒に俺もふたりを応援しよう。
楽しい旅行になればいいなと思いながら、オフィスへと戻った。
だが、成績の悪い三課をどこまで引っ張り上げられるか、やりがいを感じている部分もあるのだ。
だから二課には戻らず、三課で頑張りたいと思っている。
兄さんには俺の選択は理解できないかもしれないが。
「ふーん。兄さんって仕事と女、両方上手くやる自信ないんだな」
小馬鹿にするような俺の声に、兄さんの鋭い視線が向く。
どう反論してくるのか窺っていると、意外にも相手は小さなため息をついた。
プライドの高い兄さんを刺激したはずなのに言い返してこないということは、兄さんも穂乃恵さんへの気持ちをこじらせているのかもしれない。
穂乃恵さんのことを嫌っていないだろうなとは思っていたけど、なんだ、これならますますふたりにはくっついてもらわないと。
「旅行したいって最初に言いだしたのは舞花なんだ。彼女、楽しみにしてる」
兄さんが余計なことを言ったせいで、舞花が悩んで俺が避けられたということがあった。俺たちはもう気にしてはいないけれど、兄さんはどうだろう。冷徹に見えて意外と根は優しい人だから。
「……わかった、行けばいいんだろう」
舞花の名前を出したのが効いたらしい。
なげやりに返事をした兄さんは、不機嫌そうな顔をして休憩スペースから出ていった。
あとは穂乃恵さんだけど、きっと舞花が上手く彼女を誘うだろう。
ずっとふたりの関係をじれったく思っていたんだ、舞花と一緒に俺もふたりを応援しよう。
楽しい旅行になればいいなと思いながら、オフィスへと戻った。