クールな部長とときめき社内恋愛
「……藤麻さんって、うちの会社の社長の息子なんですか?」
いつも尋ねられると彼は濁すという噂のこの質問。
どうせ答えないんでしょう? だから、わたしもあなたの質問には答えません! どうだ、参ったかと思ったとき、彼は目を細めた。
「そう、俺たち兄弟は社長の息子だよ。名字が同じだし、周りも気づいて確かめてくるんだけど、仕事には関係ないし息子だからって特別感みたいなものを出されたくないから、はっきりさせないことにしているんだ、俺も兄さんも」
えっ、あっさり答えてくれた……? 藤麻さんが社長の息子だったということは、噂もあったから“やっぱり”っていう気持ちが強く、どちらかというと正直に答えてくれたことに驚く。
唖然としていると、藤麻さんがわたしとの距離を詰めてきた。
「社長の息子って話が本当だということを一般社員の君は知ったんだ、これは他言無用だよ。もし言いふらしたら……どうなるかわかっているよな?」
「は、はい……」
藤麻さんの余裕を崩したいと思っただけなのに、秘密を知ってしまい脅されている……!?
そんなことをするような人だとは思わなかったけど、誰かにバラしたら会社をクビにされたりするのだろうか。
いや、まさか、これは噂になっていることで社員たちも藤麻兄弟が社長の息子だということは間違いないと思っているはずだ。
だから秘密にしろと言っても、意味がないような気がする。
いつも尋ねられると彼は濁すという噂のこの質問。
どうせ答えないんでしょう? だから、わたしもあなたの質問には答えません! どうだ、参ったかと思ったとき、彼は目を細めた。
「そう、俺たち兄弟は社長の息子だよ。名字が同じだし、周りも気づいて確かめてくるんだけど、仕事には関係ないし息子だからって特別感みたいなものを出されたくないから、はっきりさせないことにしているんだ、俺も兄さんも」
えっ、あっさり答えてくれた……? 藤麻さんが社長の息子だったということは、噂もあったから“やっぱり”っていう気持ちが強く、どちらかというと正直に答えてくれたことに驚く。
唖然としていると、藤麻さんがわたしとの距離を詰めてきた。
「社長の息子って話が本当だということを一般社員の君は知ったんだ、これは他言無用だよ。もし言いふらしたら……どうなるかわかっているよな?」
「は、はい……」
藤麻さんの余裕を崩したいと思っただけなのに、秘密を知ってしまい脅されている……!?
そんなことをするような人だとは思わなかったけど、誰かにバラしたら会社をクビにされたりするのだろうか。
いや、まさか、これは噂になっていることで社員たちも藤麻兄弟が社長の息子だということは間違いないと思っているはずだ。
だから秘密にしろと言っても、意味がないような気がする。