クールな部長とときめき社内恋愛
「今回、結構はりきっているんだって。とくに商品企画部が」
「ああ、それは並田《なみた》さんが企画リーダーらしいから」
「並田さん……」
“商品企画部の並田さん”と、課でも聞く名前だなと考えていると、美知がニヤニヤとし始めた。
「舞花のライバルになる女の人かもね」
「どういうこと?」
この前、一緒に会社へ向かっているのを見られたときのことは、後でちゃんと美知に説明をした。
藤麻さんとは同じ課だから、よく話すだけだって……。それでもまだ、なにかあるって思っているみたいだ。
ライバルという意味がわからない、と彼女を見ていると、噂の得意な美知は面白そうに話しだす。
「商品企画部の並田穂乃恵《ほのえ》さんって、藤麻兄弟と親しいんだって。部が違うのによく話していたり、どうやら藤麻逸希さんとも楽しそうに話しているのを見かけた人がいるみたいだよ」
藤麻さんと楽しそうに話す女性……。
胸がチクッと痛んだような気がしたけど、わたしが嫌な気持ちになるのは変でしょう、と言い聞かせた。
「それのなにがライバルなの」
「だって、舞花は藤麻逸希さんのこと……」
「好きじゃない、誤解だよ!」
ついムキになって否定してしまった。
なんだろう、モヤモヤしたものが胸の奥に突っかかっている。
「ああ、それは並田《なみた》さんが企画リーダーらしいから」
「並田さん……」
“商品企画部の並田さん”と、課でも聞く名前だなと考えていると、美知がニヤニヤとし始めた。
「舞花のライバルになる女の人かもね」
「どういうこと?」
この前、一緒に会社へ向かっているのを見られたときのことは、後でちゃんと美知に説明をした。
藤麻さんとは同じ課だから、よく話すだけだって……。それでもまだ、なにかあるって思っているみたいだ。
ライバルという意味がわからない、と彼女を見ていると、噂の得意な美知は面白そうに話しだす。
「商品企画部の並田穂乃恵《ほのえ》さんって、藤麻兄弟と親しいんだって。部が違うのによく話していたり、どうやら藤麻逸希さんとも楽しそうに話しているのを見かけた人がいるみたいだよ」
藤麻さんと楽しそうに話す女性……。
胸がチクッと痛んだような気がしたけど、わたしが嫌な気持ちになるのは変でしょう、と言い聞かせた。
「それのなにがライバルなの」
「だって、舞花は藤麻逸希さんのこと……」
「好きじゃない、誤解だよ!」
ついムキになって否定してしまった。
なんだろう、モヤモヤしたものが胸の奥に突っかかっている。