クールな部長とときめき社内恋愛
藤麻さんとデートすることになった土曜日まで、会社では普通にしていたけれど内心そわそわしていた。
服と髪型はどうしよう、どこに行くんだろう。
好きだって意識すると余計に緊張して、当日が待ち遠しいような、きてほしくないような、よくわからない状態になっていた。
一体どんなデートになるのか、期待と不安を抱きながら土曜日を迎えた。
前日の夜にメールで、《十三時に迎えに行く》と連絡をもらっていたから、わたしはその時間に合わせて支度をした。
服は悩んだ結果、ジーンズとシフォンブラウス。
お昼ご飯は迷ったけど、お腹が鳴ったりするのは嫌なので小さなおにぎりを食べておいた。
緩く巻いた髪を玄関の鏡で確認して、全体を見たあと部屋を出る。時間通りにマンション前の道路脇に白い車が停まって、助手席の窓が開いた。
車内から藤麻さんが軽く手を振っているのが見えたので、わたしは車に向かう。
なるべく普通でいようと思っているけど、部屋を出る前から緊張をしているし、カジュアルな紺のジャケットを着ている私服姿の藤麻さんに慣れていないから、気恥ずかしい。
「こ、こんにちは、失礼します」
強張りながらそう言って車に乗り込んだわたしを、藤麻さんはふっと笑った。
「なんだよ、かしこまっちゃって。俺まで落ち着かなくなるだろ」
そんなことを言って、とても余裕そうじゃないか。
彼はいたずらっぽい表情をしながら、わたしが顔を赤くするのを見ている。
服と髪型はどうしよう、どこに行くんだろう。
好きだって意識すると余計に緊張して、当日が待ち遠しいような、きてほしくないような、よくわからない状態になっていた。
一体どんなデートになるのか、期待と不安を抱きながら土曜日を迎えた。
前日の夜にメールで、《十三時に迎えに行く》と連絡をもらっていたから、わたしはその時間に合わせて支度をした。
服は悩んだ結果、ジーンズとシフォンブラウス。
お昼ご飯は迷ったけど、お腹が鳴ったりするのは嫌なので小さなおにぎりを食べておいた。
緩く巻いた髪を玄関の鏡で確認して、全体を見たあと部屋を出る。時間通りにマンション前の道路脇に白い車が停まって、助手席の窓が開いた。
車内から藤麻さんが軽く手を振っているのが見えたので、わたしは車に向かう。
なるべく普通でいようと思っているけど、部屋を出る前から緊張をしているし、カジュアルな紺のジャケットを着ている私服姿の藤麻さんに慣れていないから、気恥ずかしい。
「こ、こんにちは、失礼します」
強張りながらそう言って車に乗り込んだわたしを、藤麻さんはふっと笑った。
「なんだよ、かしこまっちゃって。俺まで落ち着かなくなるだろ」
そんなことを言って、とても余裕そうじゃないか。
彼はいたずらっぽい表情をしながら、わたしが顔を赤くするのを見ている。