クールな部長とときめき社内恋愛
4.心の奥の大切なこと
「ええっ!? 藤麻逸希さんと付き合っている!?」
週末の金曜日、仕事帰りに会社の最寄り駅の近くにある居酒屋で美知に最近の出来事を話すと、彼女は驚いた声をだした。
以前、美知に藤麻さんとのことを聞かれたときは、会社の通路だったから話さないでいた。だから、飲み会の後に家まで送ってくれてそのままわたしの部屋に泊まったことや、からかわれて振り回されていたことなど語りたいことはたくさんあった。
「すごい舞花、藤麻さんの彼女だなんて! 藤麻さんって、社内で人気あるし遊び慣れていそうな雰囲気あるのに、会社の女子とは並田さん以外あまり交流ない人だって噂だったけど、舞花は最初から構ってもらっていたんだ」
ニヤニヤする美知に、わたしも口もとが緩んでしまいそうになるのを抑える。
そうしたら「幸せっていうのが顔に出すぎ!」と言われてしまった。
だって、付き合うことになってまだ二週間くらいしか経ってないんだもん。浮かれるのは仕方ない。
照れるわたしをからかうような目で見ていた美知だったけど、ジョッキのビールをひと口飲んで息をついた。
「よかった、舞花が前の恋を吹っ切ることができて」
わたしのことを美知は心配してくれていたんだろう。
ほっとしたような彼女に、わたしは小さくうなずいた。
「晃久さんと新しい恋人が一緒にいるところを見たとき落ち込んだんだけど、偶然藤麻さんに会って励ましてくれて……。他にもね、わたしが苦しいとき声をかけてくれて、すごく助けられたんだ。藤麻さんがいたから、ちゃんと前に進めたんだと思う」
最初は、わたしのことを振り回してくる意地悪な人だって思ったけど、彼の優しさを知って好きになった今は、そういう部分を許してしまう。
週末の金曜日、仕事帰りに会社の最寄り駅の近くにある居酒屋で美知に最近の出来事を話すと、彼女は驚いた声をだした。
以前、美知に藤麻さんとのことを聞かれたときは、会社の通路だったから話さないでいた。だから、飲み会の後に家まで送ってくれてそのままわたしの部屋に泊まったことや、からかわれて振り回されていたことなど語りたいことはたくさんあった。
「すごい舞花、藤麻さんの彼女だなんて! 藤麻さんって、社内で人気あるし遊び慣れていそうな雰囲気あるのに、会社の女子とは並田さん以外あまり交流ない人だって噂だったけど、舞花は最初から構ってもらっていたんだ」
ニヤニヤする美知に、わたしも口もとが緩んでしまいそうになるのを抑える。
そうしたら「幸せっていうのが顔に出すぎ!」と言われてしまった。
だって、付き合うことになってまだ二週間くらいしか経ってないんだもん。浮かれるのは仕方ない。
照れるわたしをからかうような目で見ていた美知だったけど、ジョッキのビールをひと口飲んで息をついた。
「よかった、舞花が前の恋を吹っ切ることができて」
わたしのことを美知は心配してくれていたんだろう。
ほっとしたような彼女に、わたしは小さくうなずいた。
「晃久さんと新しい恋人が一緒にいるところを見たとき落ち込んだんだけど、偶然藤麻さんに会って励ましてくれて……。他にもね、わたしが苦しいとき声をかけてくれて、すごく助けられたんだ。藤麻さんがいたから、ちゃんと前に進めたんだと思う」
最初は、わたしのことを振り回してくる意地悪な人だって思ったけど、彼の優しさを知って好きになった今は、そういう部分を許してしまう。