遠い昔からの物語

「それにしても……その目……きみは本当に……よく似ているなぁ……」

彼は目を細めて、感慨深げに、しみじみと云った。

その瞬間、わたしの心が、一瞬にして、カッと熱く焼けついた。

だれに似ているのかは、言わずもがなだ。

わたしは、また彼から視線を逸らした。

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