遠い昔からの物語

すかさず、わたしの左右の脚が大きく開かれた。

足首に引っかかっていたシュミーズとズロースが、彼の手によって蒲団の外へ放り出される。

荒く息を弾ませた彼が、わたしの脚の間に滑り込んできた。

まるで人が変わったように怖い顔をした彼が、そこにいた。

そんな彼を恐ろしく感じる半面、わたしはもう、どんなに恥ずかしいことをされてもいい、という気持ちになっていた。

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