*Dear……*~ハイスペック男子と甘いLove Storyを~
「残念ながら僕の片想いなんです」


皆一斉に笑い出す中、私だけは笑えない。

私のセリフだし…… 彼氏いながら片想い気分味わうとは思わなかった…… でももう終わり。


「本当の新郎新婦の空気感出てて良かったですよ。編集が楽しみだ。素敵なラブストーリーお届け
出来ますよ」


でも先に降りてドアの前で傘を差して待ってる高崎さんの嬉しそうな笑みに、私も微笑みながら頷く。


「素敵なラブストーリーか…… はぁ」


社員専用出入口で傘を閉じながら呟くと、後ろにいた先輩が隣に並び何か言いたげな顔で私を見ている。

……聞かれてた。

帰社して油断しちゃったな。
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