*Dear……*~ハイスペック男子と甘いLove Storyを~
「今年は、早いね。綾瀬の"子離れ寂し~"って顔」


何気に鋭い課長の指摘に、苦笑いしてうんうん頷くと、隣から実に不本意な顔で私達を見てくる。


「やめて下さい。大の男を子供扱いするのは」


「ごめんごめん。でもマジ立派に成長してくれて嬉しいの。松岡も育てる側になればわかる」


「そうそう。課長、こうなったら孫離れの寂しさもご一緒しましょう」


「……それは、勘弁」


皆の笑いを取り、ご機嫌で提案書を可愛く仕上げていると、何やら視線を感じる。


「綾瀬が、新人の時は……まさかチーフになる日がくるとは、あの当時誰も思ってなかったわ」


ヤバ…… 雲行きが怪しくなってきた。

"孫離れ"もアウトワード?

課長、歳のことに異常反応するんだよね。

そうなるとちょい厄介。

失笑しながらチェアーにもたれ偉そうに腕組みしてる課長に、必死に目で"言わないで!"と訴える。
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