*Dear……*~ハイスペック男子と甘いLove Storyを~
先輩なんてとこを!!

課長の机の前にいた大西課長も固まりながら即私を振り返る。


「ないよ。まだ三十七だっつうの」


「それは、失礼」


先輩の失笑まじりの言葉と課長の妙などや顔に、あちらこちらからクスクス笑いが聞こえていた。

知らなかった…… 先輩と濱田課長が、こんな親しいなんて。

思えば会社で会うの初めてだし。

でもヤバいよ、ヤバいよ。

歳の話は、絶対的NGなのに。

この不敵な笑みは、嵐の前触れ……。


「松山、野口、波瀬、私を笑うとはいい度胸だ。タウン内五周してきな」


ほ~らきた…… 先輩、濱田課長の取扱いまでは把握してなかったようですね。

課長の豹変ぶりに室内はシーン。

名指しされた若い三人は、般若のような課長の笑みに、青ざめ固まっている。
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