*Dear……*~ハイスペック男子と甘いLove Storyを~
すると苦笑いと小さな溜め息が返される。


「…………残念。……彼氏持ちに何言ってんだか」


しばし無言の後、先輩は独り言のようにやっと聞きとれる程の声を漏らすと、少し嘲笑いを見せる。

残念て何?

冗談でも言わないで…… 好きな人いるくせに。

思わせ振りな言葉に心がザワツキ出すのを吹っ切るよう、左肘に一気に力を入れて少しだけ起き上がると、先輩は焦って私の名を呼ぶ。

……ほんと頭グラグラ、こんなの初めて。

先輩は、急いで水を飲ませようとするけれど、その前に力尽きまた崩れるように横になる。
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