*Dear……*~ハイスペック男子と甘いLove Storyを~
「帰る前に何か欲しい物、してほしい事ある?」


すっかり炎の消え去った瞳で意図的に微笑む姿に、ただ見つめ返すことしか出来ない。

……居てほしい。

本当は、傍に居てほしい。

でも言えなくて出てくるのは涙ばかり。


「辛かったらいつでも連絡して。夜中でも明け方でも……寂しくても。俺に出来ることあるなら何でも言ってほしい」


「…………ありがとうございます」


ここにいちゃ駄目って言ったのは、私の方。

今更居てほしいなんて、言えやしない。
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