＊Dear……＊～ハイスペック男子と甘いLove Storyを～

｢俺もひとつだけお願いがある｣


先輩は、もう一度私の左サイドに座り込み両腕をベッドに置くと、すぐ近くから穏やかな目で覗き込んでくる。


｢……はい｣


｢俺達が再会した時から、俺が君に向けた全てに嘘はない。そう信じてほしい。ただ会社で他人行儀に接したのは、美愛がそう望んでると思ってたから。俺が、先輩って事隠そうとしてたじゃん。俺は、隠す必要ないって……ま、いいや。さっき言ったこと、頼むから熱で忘れないでくれよ｣


忘れない……たぶん……たぶん。

実は、ホッとしたとたん眠気に襲われているのお見通しのよう。

素直に頷くけれどしっかり疑い眼を向けられる。


｢……メールする｣


溜め息混じりの言葉に笑ってもう一度コクリすると、先輩も笑顔で頷き返しこの部屋は晴れ間から爽やかな秋空が広がって行く。