＊Dear……＊～ハイスペック男子と甘いLove Storyを～

｢何で綾瀬さんがモデル？ 初め海外事業部の姫島だったのに｣


……初耳。

海外事業部の姫こと姫島さん。

モデル張りの美人でスリムな彼女なら、先輩と超お似合いで納得。


｢私も当日朝いきなりで……。普通女子の私の方が、お客様に親近感持たれると判断されたのでは？詳しく知りたいなら、副社長に直接聞いて頂けますか？ もしくは、濱田課長に｣


｢……なら納得。確かに綾瀬さんのが、親近感アップだしね。……お先に失礼します｣


｢お先に失礼します｣


あら、驚くほどにスゴスゴ退散。


｢はーい、お疲れ様｣


唖然としていると、少し離れた背後から濱田課長の低い声が冷たい追い風のように流れてきた。