*Dear……*~ハイスペック男子と甘いLove Storyを~
「……やっぱり好きだったんだ」


十八番ポーズの椅子にもたれて偉そうに腕とスラリ伸びた脚を組みながら、うんうん頷く姿にやられた! と固まる。


「だよね~、一般論としてイケメンでデキる男に、新人が手取り足取り教育されりゃ、普通惚れるわな。でも綾瀬懸命に仕事に集中しようと健気だったね。奴も仕事に私情挟まない主義とはいえ、綾瀬に関してだけは唯一ボロ出してたし。腰取りも時間の問題と思ってたら……綾瀬、意外と薄情だったよね」


……そう思われても仕方ない。

でも異動した課長をさっさと諦めたのには、理由がある。

だって課長、結婚に興味ない人だもん。

……だったんだもん。
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