*Dear……*~ハイスペック男子と甘いLove Storyを~
その直後のメール着信音に、つい罪のないスマホを思い切り睨む。

設定失敗?絶対返すもんか!

強い決意表明して再びスマホを覗くと……先輩から♡♡だった。

眉間の怒りマークは、一瞬にして消滅。

満面の笑みでベッドに飛び乗り正座して画面をタ~ップ。

内容は、忘れていた指輪の件。

実は、私が先に京都支店を出た後ホテルから先輩に連絡があり、帰りに寄って預かってくれていた。

よかった……と安心するも束の間、何と無くしてしまったそう。

でも既に購入済みで明日渡すという内容だった。

理由はともあれ、先輩が選んでくれた指輪を付けられるのが嬉しいなんて笑われそう。

特別な意味はなくとも、見る度に先輩を感じられるのが嬉しい。

欲を言えば、戻る前に気持ちのこもった何かが欲しいけど、今の状況では贅沢。

でも先輩からのギフトなら、例え玩具の指輪だって宝物になる。

恋するって、私にとってはそういうこと。
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