*Dear……*~ハイスペック男子と甘いLove Storyを~
淡々とした業務口調と意図的な作り笑いを残して去り行く後ろ姿に、私は捨て猫になった気分で無意識に声を掛けてしまった。

先輩は、五メートル程奥に進んだ所でゆっくりと振り向くと、ほんの一瞬満足げに口角を上げ、私を
真っ直ぐに見つめ返してくる。

……まさか狙った?

先輩の涼しげな顔からそんな風に感じられた。

元々、隠すの不満な感じだったし。


「先輩?」


「……」
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