*Dear……*~ハイスペック男子と甘いLove Storyを~
「こんな急に戻ることになってごめん。美愛が、こんな不安定な時にずっと傍にいてやれなくてごめん。不安にさせてごめん。寂しい想いさせてごめん。……本当にごめん」


切なさに顔を歪ませ弱々しい声で何度も謝る先輩に、ついに涙が溢れ出し一瞬で歪んだ世界にシフトした。

そんな私を、先輩はまた優しく抱き締めてくれる。

その後しばらく暗く狭い無機質なエンジン音だけが響く闇の中で、私は少しずつ沈んでいくような気分になる。

……私のバカ。

ついさっき誠心誠意込めて想いを伝えてくれたばかりなのに、やっと安心して幸せな気持ちで寄り添い合えたのに、バカなこと言って謝らせてばかりなんて最低……。

タイムリミットは、どんどん近付いてくるのに、泣くよりももっともっと絆を深めたいのに。
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