*Dear……*~ハイスペック男子と甘いLove Storyを~
『ありがとうございます。……本当に……』


指輪を見つめながら、本当に先輩の奥さんになれたら……図々しくもそんなこと思ってしまい"調子にのんな!"と心の声に拳をお見舞いされた。


『本当に? 何?』


そんなの恥ずかしくてとても本当のことなんて言えない。


『……本当にこんな高価な物……男性用も無駄に』


『しない。……ペア……嫌い?』


それ……私とペアリングするつもり?

信じられない想いで目を開き嫌じゃないと首を振ると、また先程のように安堵の顔を見せて心底嬉しい表情で笑ってくれた。

私もまた幸せ色の笑顔で応えると、先輩は白いリングケースを私の腿に置き、次は私が先輩の薬指にはめる番となった。
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