*Dear……*~ハイスペック男子と甘いLove Storyを~
「これで彼とはおしまい! スッキリさよなら! 今夜は、とことん飲み食いしてぜ~んぶ忘れな!」


「……うん! 逆に会わずにすんでラッキー!」


そう言って笑いながらも、なぜかそんな簡単に割り切れないでいた。

あんなに会うのが億劫で堪らなかったのに、なぜか心は落ち込んでる。

複雑な想いが、次々波のように押し寄せる。

最後の最後まで散々振り回された怒りやら、何度もプロポーズして今夜の約束だって半脅し的に取り付けたくせに、先輩に言われてすんなり別れ承諾?

その上またドタキャンとかいったい何なの?

バカにするのも大概にして!

…………フライトじゃない。

絶対に嘘。

何の根拠もないけど、確実に私の内側で警告音のように繰り返し訴えてくる。

"嘘! 嘘! 嘘! ・・・・・・"
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