*Dear……*~ハイスペック男子と甘いLove Storyを~
そんなポカン……としてる私に、先輩は横を向いて笑いを堪え出すけれど、またすぐに私を捉え実に楽しげに唇を歪ませる。


「俺としては、明後日搭乗ギリギリまで美愛とイチャツキまくって、帰りも超爆睡して行きたい男心」


再び小悪魔の微笑みのご登場に、私は目を見開き耳まで赤くなり作り笑いを返した後、肩に寄り添い先輩の視線から逃れた。

そして激しく耳まで響く心音を聴きながら、先輩のサラリ告げた言葉の意味を頭の中で深く探り始める。

……今のって、つまりその……まずは、朝までずっと……ってこと?

……あ、思い出した。

男の人が、一回終えた時の疲労感は100M全力疾走と同等って。

『何本イケる?』って……アッチの方の意味だよね。

そう思った瞬間、全身がカッとしてのぼせたように少しフラ付き慌てて支えられる。


「大丈夫?」


「……大丈夫です。ちょい緊……何でもないです」


緊張のあまり俯き敬語に逆戻りの私を、先輩はしばし無言で見下ろしているのがわかる。

……もしかして遠回しに心の準備出来てるか確認してくれてる?

相葉先輩には、酔うとたぶん女子本音トーク並のぶっちゃけしてるから、色々聞いてるのかも。
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