*Dear……*~ハイスペック男子と甘いLove Storyを~
「女性のすっぴんてさ、普通見れないじゃん。なんか特別感感じて得した気分」


その言葉につい部屋の前で止まり、振り向いてしまう。


「それは、好きな子限定ですよね?でも女は、好きな人ほどすっぴんは見せたくないものです。でもそんなふうに彼に言ってもらえたら、ホッとして嬉しいです。……副社長の彼女や奥さんになる人は幸せですね」


「確かに誰でもじゃない。……けど美愛ちゃんは、自信持っていい。……肌白くて凄い綺麗。……すっげ得した気分。……君の彼こそ幸せじゃない?……羨ましいほどに」


「……」


先輩は、熱い眼差しでじっと私を見つめながら力説してくれた。

その熱っぽい眼差しに加え言葉にも熱情が込められていることを、私の小刻みな鼓動が教えてくれる。

どうしよう……

ドキドキが止まらない。

……でも目が、離せない。

それ以上に心が強く惹かれていく。

でもすぐにハッとして、新聞に目を戻した先輩は、徐々に新聞を上げて紅い顔を隠したように見えた。
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