フェイク アフェア ~UMAの姫と御曹司~
店を出ると如月先生からもう一軒誘われた。
「とても良い雰囲気のダイニングバーなんですが。そこは美味しいお酒やつまみやデザートまで何でもおすすめなんですよ、まだ時間も早いしどうですか?」
「もちろん、行くわよね」
「そうよ、もう一軒!もちろん、絵瑠も!」
先輩達だけに行ってもらい帰るつもりだったのに、はしゃぐ友加里先輩に腕を絡め取られて巻き込まれるように連れて行かれた先は・・・ケイのいるお店だった。
これが偶然ではないかもしれないと気が付いたのは、店に入り私がカウンターにいるケイとアイコンタクトをしている時だった。
ケイの視線がふいに私の横に動き、隣を見ると如月先生が私とケイを交互に見ていた。
その目つきは面白がるような嫌な感じ。
もしかしたら、この人は私とケイの関係を知っているのかもしれない。
サーッと背中に冷たいものが流れる。
上目遣いで如月先生を見つめると口角が少しだけ上がったように見える。いつものクールな笑顔が更に冷たく感じる。
何を考えているのかわからない。
普段から私が如月先生に感じる印象。今もまさにそれ。
例えば、如月先生が私とケイの関係に気が付いたとする。だとしたら、この先何かが起こるのだろうか。
私の顔が強張る。
その時だった。
「絵瑠さん」
私の名前が呼ばれ、カウンター席から近づいてきたのはあの井原さんだった。
「偶然ですね」
笑顔でどんどんこちらに歩み寄ってくる。
「井原さん」
更に私の顔は強張った。
如月先生にケイの店に連れて行かれる。
ケイの店で井原さんに出会う。
本当にこれは偶然なんだろうか。
「とても良い雰囲気のダイニングバーなんですが。そこは美味しいお酒やつまみやデザートまで何でもおすすめなんですよ、まだ時間も早いしどうですか?」
「もちろん、行くわよね」
「そうよ、もう一軒!もちろん、絵瑠も!」
先輩達だけに行ってもらい帰るつもりだったのに、はしゃぐ友加里先輩に腕を絡め取られて巻き込まれるように連れて行かれた先は・・・ケイのいるお店だった。
これが偶然ではないかもしれないと気が付いたのは、店に入り私がカウンターにいるケイとアイコンタクトをしている時だった。
ケイの視線がふいに私の横に動き、隣を見ると如月先生が私とケイを交互に見ていた。
その目つきは面白がるような嫌な感じ。
もしかしたら、この人は私とケイの関係を知っているのかもしれない。
サーッと背中に冷たいものが流れる。
上目遣いで如月先生を見つめると口角が少しだけ上がったように見える。いつものクールな笑顔が更に冷たく感じる。
何を考えているのかわからない。
普段から私が如月先生に感じる印象。今もまさにそれ。
例えば、如月先生が私とケイの関係に気が付いたとする。だとしたら、この先何かが起こるのだろうか。
私の顔が強張る。
その時だった。
「絵瑠さん」
私の名前が呼ばれ、カウンター席から近づいてきたのはあの井原さんだった。
「偶然ですね」
笑顔でどんどんこちらに歩み寄ってくる。
「井原さん」
更に私の顔は強張った。
如月先生にケイの店に連れて行かれる。
ケイの店で井原さんに出会う。
本当にこれは偶然なんだろうか。