オトナの恋は礼儀知らず
28.母になる
結婚式は身内だけで行った。
私の両親はものすごく喜んだし、桜川さんの息子さんと娘さんも喜んでくれた。
娘さんはやっぱり村上さんだった。
私にだけ見えるように「シー」と指を立てた村上さんからして、私に会いに来たのを桜川さんは知らないみたいだ。
式が終わると落ち着いた雰囲気の村上さんが「結婚おめでとうございます」とプレゼントを渡してくれた。
村上さんは可愛らしい小さな子どもを連れていて可愛い声で「おめでとう」と言ってくれた。
村上さんが照れたように告げる。
「友恵さん。
もし良かったらですけど「お母さん」って呼んじゃダメですか?」
え?え?と驚いて桜川さんと村上さんを交互に見比べると微笑んだ桜川さんが頷いた。
それが「もし良かったら呼んでやって」と言っているようで私も口を開いた。
「えぇ。喜んで。」
「じゃ俺もそうする。」
無口そうな息子さんもそう言ってくれて涙がこぼれそうになった。
「では、私達のことは『舞』と『秀』です。
これからは父共々お願いしますね。」
桜川さんによく似た舞さんの笑顔が眩しかった。
桜川さんのおかげで私は家族が持てたのだ。
私の両親はものすごく喜んだし、桜川さんの息子さんと娘さんも喜んでくれた。
娘さんはやっぱり村上さんだった。
私にだけ見えるように「シー」と指を立てた村上さんからして、私に会いに来たのを桜川さんは知らないみたいだ。
式が終わると落ち着いた雰囲気の村上さんが「結婚おめでとうございます」とプレゼントを渡してくれた。
村上さんは可愛らしい小さな子どもを連れていて可愛い声で「おめでとう」と言ってくれた。
村上さんが照れたように告げる。
「友恵さん。
もし良かったらですけど「お母さん」って呼んじゃダメですか?」
え?え?と驚いて桜川さんと村上さんを交互に見比べると微笑んだ桜川さんが頷いた。
それが「もし良かったら呼んでやって」と言っているようで私も口を開いた。
「えぇ。喜んで。」
「じゃ俺もそうする。」
無口そうな息子さんもそう言ってくれて涙がこぼれそうになった。
「では、私達のことは『舞』と『秀』です。
これからは父共々お願いしますね。」
桜川さんによく似た舞さんの笑顔が眩しかった。
桜川さんのおかげで私は家族が持てたのだ。