私にとって初めての恋。
ドキドキ夏休み
テストが無事に終わって、もうすぐ夏休み。
美陽と束李はいつものように話していた。
「束李は夏休み部活?」
「うん、前半部活~」
担任に任された仕事を教室で作業する。
束李は美陽が終わるのを座って待っていた。
美陽の向かい側の席では同じ委員長である菖蒲が美陽と同じ作業をしていた。
「浦羽君も確か部活に入ってたよね?」
「え、うん。良く覚えてるね」
美陽は黙々と作業する菖蒲に話しかけた。
菖蒲は少し驚き、慌ててるように見えた。
「うん、春に言ってたでしょう?夏休みとか活動あるの?」
「秋の文化祭に向けて創作するだけだよ、集まりは…まだ分からないけど」
美陽は図書室で良く、菖蒲の入っている文芸部の人とはちあうことが多かった。
「創作かあ、頑張ってね」
「うん、ありがとう。あ、終わったの僕が先生に届けるよ、お疲れ様」
「ありがとう浦羽君、お疲れ様」
菖蒲は書類を持って教室から出た。
残った美陽は束李と後片付けをする。
「美陽ってなんか変わったね。何が影響したのかな?」
「そんなに変わったかな?」
「うん、変わった」
掃除を終わらせ、美陽と束李は教室を出てグラウンドに出た。
今日は引退した3年生のイベントが各部活であった。
「着替えて来るから先に行ってて」
「分かったー」
束李は部活着に着替える為更衣室に向かった。
美陽は先にグラウンドに向かった。
グラウンドに出ると、部活着で準備運動をする龍月がいた。
「葵井先輩」
「あ、次沢さん。束李は?」
「今、着替えに行ってます」
美陽と龍月は始まるまで立ち話をする。
後ろから道具を持った束李が走って来る。
「美陽、これ持ってて」
「え、あ、うん」
束李からタオルとボトルを渡された。
「龍月さん、今日は勝たせてもらいます!」
「おお、期待してるぜ」
部活の走りで束李が龍月に勝ったことは一度もない。
そしてこれが3年生と真剣にやり合える最後のチャンスだった。
美陽は陸上部側のベンチに座りながら、ちょくちょくサッカー部の方をチラ見していた。
夕方になって学校の鐘がなる。
結局、最後まで束李は龍月に勝てなかった。
「お疲れ様、束李。葵井先輩も」
「う~悔しい…」
「おう、ありがとな」
束李は美陽からタオルを受け取って汗を拭きながら唸っていた。
それを龍月は笑いながら見ていた。
「皆、お疲れ様」
3人の背後から聞こえたのは悠琉の声。
サッカー部の試合を終えて来たのだろう。
「お疲れ様です、悠琉さん」
「お疲れ、悠琉」
「お疲れ様です、勝谷先輩」
悠琉は3人の中に入り、美陽の隣に入った。
「あとは夏休みに、俺達は受験だな悠琉」
「ああ、そうだな」
気が付けばこの4人がいつものメンバーになっていた。
「8月…あと半年」
美陽はそう呟いて寂しく思った。
悠琉は俯いた美陽の頭を優しく撫でる。
美陽はそれだけで安心を覚えた。
部活のイベントも終わり、甘々でそして甘酸っぱい夏休みが始まった。
美陽と束李はいつものように話していた。
「束李は夏休み部活?」
「うん、前半部活~」
担任に任された仕事を教室で作業する。
束李は美陽が終わるのを座って待っていた。
美陽の向かい側の席では同じ委員長である菖蒲が美陽と同じ作業をしていた。
「浦羽君も確か部活に入ってたよね?」
「え、うん。良く覚えてるね」
美陽は黙々と作業する菖蒲に話しかけた。
菖蒲は少し驚き、慌ててるように見えた。
「うん、春に言ってたでしょう?夏休みとか活動あるの?」
「秋の文化祭に向けて創作するだけだよ、集まりは…まだ分からないけど」
美陽は図書室で良く、菖蒲の入っている文芸部の人とはちあうことが多かった。
「創作かあ、頑張ってね」
「うん、ありがとう。あ、終わったの僕が先生に届けるよ、お疲れ様」
「ありがとう浦羽君、お疲れ様」
菖蒲は書類を持って教室から出た。
残った美陽は束李と後片付けをする。
「美陽ってなんか変わったね。何が影響したのかな?」
「そんなに変わったかな?」
「うん、変わった」
掃除を終わらせ、美陽と束李は教室を出てグラウンドに出た。
今日は引退した3年生のイベントが各部活であった。
「着替えて来るから先に行ってて」
「分かったー」
束李は部活着に着替える為更衣室に向かった。
美陽は先にグラウンドに向かった。
グラウンドに出ると、部活着で準備運動をする龍月がいた。
「葵井先輩」
「あ、次沢さん。束李は?」
「今、着替えに行ってます」
美陽と龍月は始まるまで立ち話をする。
後ろから道具を持った束李が走って来る。
「美陽、これ持ってて」
「え、あ、うん」
束李からタオルとボトルを渡された。
「龍月さん、今日は勝たせてもらいます!」
「おお、期待してるぜ」
部活の走りで束李が龍月に勝ったことは一度もない。
そしてこれが3年生と真剣にやり合える最後のチャンスだった。
美陽は陸上部側のベンチに座りながら、ちょくちょくサッカー部の方をチラ見していた。
夕方になって学校の鐘がなる。
結局、最後まで束李は龍月に勝てなかった。
「お疲れ様、束李。葵井先輩も」
「う~悔しい…」
「おう、ありがとな」
束李は美陽からタオルを受け取って汗を拭きながら唸っていた。
それを龍月は笑いながら見ていた。
「皆、お疲れ様」
3人の背後から聞こえたのは悠琉の声。
サッカー部の試合を終えて来たのだろう。
「お疲れ様です、悠琉さん」
「お疲れ、悠琉」
「お疲れ様です、勝谷先輩」
悠琉は3人の中に入り、美陽の隣に入った。
「あとは夏休みに、俺達は受験だな悠琉」
「ああ、そうだな」
気が付けばこの4人がいつものメンバーになっていた。
「8月…あと半年」
美陽はそう呟いて寂しく思った。
悠琉は俯いた美陽の頭を優しく撫でる。
美陽はそれだけで安心を覚えた。
部活のイベントも終わり、甘々でそして甘酸っぱい夏休みが始まった。