私にとって初めての恋。
美陽は悠琉に先にお風呂に入ってもらった。

「後で着替えとかタオルとか持って行きますね」

美陽は部屋着に着替えてエプロンをつける。

「何か手短に作れるもの…」

美陽は冷蔵庫の中を覗き込みながら呟く。
生憎、冷蔵庫の中にはまともな食料は入っておらず…。

「悠琉さん、少しお買い物に行ってきますね」

ドア越しに言った。

「待って、一緒に行く」

と悠琉が言い、美陽は悠琉がお風呂から上がるのをリビングで待った。

「よし、できたよ美陽」
「あ、はい!」

美陽と悠琉は財布を持って出かけた。

「さすがに冷えるね」
「学校からの帰りのときに寄ればよかったですね」
「本当に」

11月の夜は冷える。

「悠琉さん、寒くありませんか?大丈夫ですか?」

美陽は始終悠琉を気にする。

「うん、大丈夫だよ。着込んできたし」

と言っても美陽とは違い、マフラーも手袋もしていない。
美陽は罪悪感でいっぱいだった。
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