私にとって初めての恋。
次の日、学校で「校門の前に立っていたイケメン」の噂が立っていた。

「あれってやっぱりがっくん?」
「うんそう、急に来たから驚いた」

美陽と束李は昼休み、悠琉と龍月と4人で屋上にいた。

「がっくんって誰?」

龍月が束李に詰め寄る。
束李は何でもないように答えた。

「美陽の従弟だよ。休みの間だけこっちに帰ってきているらしくて」

束李は中学の頃に楽に会っている。

「普段は海外で暮らしているんですけど、この間急に来て…」

美陽が付け足すように説明した。

「従弟だから家に泊めないという選択肢は無く」
「でも、美陽、勝谷先輩いるからそれもどうかと…」

束李が美陽に言う。

「決めるのはお母さんだし。それに、昔からのことだから」
「でもさ…」

美陽は黙々とお弁当を食べている悠琉にチラッと目をやる。
しかし、悠琉から反応は何もなかった。
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