私にとって初めての恋。
屋上で和気藹々と4人で話していた。
「そう言えば、葵井先輩はやっぱり走るんですか?」
束李は龍月に体育祭で何に出るか聞いた。
龍月はお茶を飲んで話す。
「俺はまあ、リレーは絶対だろうな…。後はクラスの奴に任せる。部活対抗は今日の部活内で話すな!」
束李と龍月と悠琉が話しているのを余所に、美陽は1人お弁当を片づけていた。
「…勝谷先輩は、出場競技何するんですか?」
美陽は勇気を振り絞って悠琉に聞いた。
束李も龍月も何故かうずうずしている。
「俺は…余ったものかな。毎年そうしてたし…、自分のクラスの連合が勝てばいいなって思ってる」
美陽は素で悠琉に言った。
「勝谷先輩は、前向きじゃないんですね。高校最後なのに…」
美陽の言葉に全体が驚いた。
美陽は話を続ける。
「本部は先輩方に全力で楽しんで欲しいんです…。」
美陽の声が段々と小さくなっていく。
「ごめん…」
何を思ったのか悠琉は小さく謝った。
美陽はハッと我に返る。
「あ、すみません…っ」
美陽の目に涙が浮かぶ。
恥ずかしくなり美陽は束李の後ろに隠れた。
束李は美陽の頭を優しく撫でる。
「あの、悪気はないんです。ただ本当に楽しんでもらえたらなって…っ」
美陽の目から涙が溢れる。
美陽は小さく「ごめん」と謝り続けた。
悠琉は美陽に近づき、美陽の肩をポンと叩いた。
「ありがとう、次沢さん。委員の皆が頑張ってるのは分かってるよ、やる気がないとかじゃないんだ。でも、最後だからって特別なことはないんだよ。だから、自分を責めないで…」
悠琉は美陽の涙を指で掬う。
美陽は目の前の悠琉の顔にびっくりして泣き止んだ。
悠琉は少し微笑んで言う。
「じゃあ、俺のこと応援してくれる?次沢美陽さん」
美陽は顔を赤くして「はい」と答えた。
悠琉は美陽の頭を少し撫でて龍月の隣に戻った。
美陽は真っ赤になったまま恥ずかしくなり、束李の背中に顔を埋めた。
そのまま終わりの鐘が鳴って、各々の教室に戻った。
美陽は廊下を歩いているときも手で顔を覆っていた。
「美陽、前をちゃんと見ないと怪我するよ」
束李は美陽の少し前を歩く。
美陽は小さい声で話す。
「だ、だって!先輩の顔があんな距離に…っ」
美陽は思い出しては照れていた。
そんな美陽を初めて見た束李は、嬉しい気持ちになった。
「美陽、変わったね…親友としては嬉しいけどその成長がなんか寂しいよ?」
美陽は束李の言葉を聞いて廊下で束李に後ろから抱き着いた。
「束李がいるからだよ。…束李がいなかったら、先輩とも交流は持てなかったよ。ありがとう、束李」
「いいえ」と束李は美陽に聞こえるか聞こえないかくらいの声で言った。
美陽は気持ちを切り替えて、委員会の仕事に励んだ。
「そう言えば、葵井先輩はやっぱり走るんですか?」
束李は龍月に体育祭で何に出るか聞いた。
龍月はお茶を飲んで話す。
「俺はまあ、リレーは絶対だろうな…。後はクラスの奴に任せる。部活対抗は今日の部活内で話すな!」
束李と龍月と悠琉が話しているのを余所に、美陽は1人お弁当を片づけていた。
「…勝谷先輩は、出場競技何するんですか?」
美陽は勇気を振り絞って悠琉に聞いた。
束李も龍月も何故かうずうずしている。
「俺は…余ったものかな。毎年そうしてたし…、自分のクラスの連合が勝てばいいなって思ってる」
美陽は素で悠琉に言った。
「勝谷先輩は、前向きじゃないんですね。高校最後なのに…」
美陽の言葉に全体が驚いた。
美陽は話を続ける。
「本部は先輩方に全力で楽しんで欲しいんです…。」
美陽の声が段々と小さくなっていく。
「ごめん…」
何を思ったのか悠琉は小さく謝った。
美陽はハッと我に返る。
「あ、すみません…っ」
美陽の目に涙が浮かぶ。
恥ずかしくなり美陽は束李の後ろに隠れた。
束李は美陽の頭を優しく撫でる。
「あの、悪気はないんです。ただ本当に楽しんでもらえたらなって…っ」
美陽の目から涙が溢れる。
美陽は小さく「ごめん」と謝り続けた。
悠琉は美陽に近づき、美陽の肩をポンと叩いた。
「ありがとう、次沢さん。委員の皆が頑張ってるのは分かってるよ、やる気がないとかじゃないんだ。でも、最後だからって特別なことはないんだよ。だから、自分を責めないで…」
悠琉は美陽の涙を指で掬う。
美陽は目の前の悠琉の顔にびっくりして泣き止んだ。
悠琉は少し微笑んで言う。
「じゃあ、俺のこと応援してくれる?次沢美陽さん」
美陽は顔を赤くして「はい」と答えた。
悠琉は美陽の頭を少し撫でて龍月の隣に戻った。
美陽は真っ赤になったまま恥ずかしくなり、束李の背中に顔を埋めた。
そのまま終わりの鐘が鳴って、各々の教室に戻った。
美陽は廊下を歩いているときも手で顔を覆っていた。
「美陽、前をちゃんと見ないと怪我するよ」
束李は美陽の少し前を歩く。
美陽は小さい声で話す。
「だ、だって!先輩の顔があんな距離に…っ」
美陽は思い出しては照れていた。
そんな美陽を初めて見た束李は、嬉しい気持ちになった。
「美陽、変わったね…親友としては嬉しいけどその成長がなんか寂しいよ?」
美陽は束李の言葉を聞いて廊下で束李に後ろから抱き着いた。
「束李がいるからだよ。…束李がいなかったら、先輩とも交流は持てなかったよ。ありがとう、束李」
「いいえ」と束李は美陽に聞こえるか聞こえないかくらいの声で言った。
美陽は気持ちを切り替えて、委員会の仕事に励んだ。