私にとって初めての恋。
無事にテストも終わって束李は机の上で燃え尽きていた。

「お疲れ、束李」

美陽が机に伏している束李に声をかけた。

「うん、お疲れ美陽。今回も無事に行きそうだよ、ありがとう」
「ふふ、束李が頑張ったからだよ」
「じゃあ、もうあれの準備だね」
「あれ?」

美陽は思い当たらないのか首を傾げる。

「クリスマスだよ、クリスマスプレゼント!美陽ももちろん先輩に送るんでしょ?」

束李に言われてハッと思い出す。

「今思い出したの?」
「ご、ごめん…。プレゼントどうしよう」
「じゃあ、一緒に買いに行こうよ!」
「いいの?」
「うん、今日でもいいけど、休みの方がいい?」

美陽は少し考えて、

「休みの方がいいかな」

と答えた。

「了解、じゃあ予定空けとくね」
「うん、ありがとう束李」
「いえいえ、これも親友の為ですから」

美陽は目の前でドヤ顔をする束李への感謝と、初めての彼氏とのクリスマスに胸を躍らせた。
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