紅い月が離れるとき

「なんか,疲れてるように
見えるし…」

「そっかー,明日から
仕事始まるし…疲れみせない
ようにしなきゃね!!」

なんで分かったの…??
親にも,顔見知りの
看護士さんにも気づれなかったのに。


「仕事……休んでたのか??
4日間どうしたんだよ??
実際…疲れてんだろ??」

「………」

暁だし,言わない理由が
ないよね…。

「…おばさんがこの病院に
入院してたんだけどね…
亡くなったの……」

「え…」

言葉を失う暁。
そりゃそうだよ。
だって,親戚が亡くなった
って言われたらだれだって
言葉を失う…あたしだって。


「でも……?! もうヘーキだし!!
暁も変な気遣い………」


え…??
暁が…あたしに……

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