紅い月が離れるとき


暁があたしを抱き締めた。
トントンと背中を軽く叩く。

「あ…暁…?!」
「辛かったんだろ??
おばさんとはいえ,
繋がり深い人が死んだんだもんな。
泣けばイイよ…??」


泣かないって心に決めていたのに
あたしは簡単に涙を零した。

暁はずっと,
あたしを抱き締めてくれた。


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