紅い月が離れるとき

「あっ,そうだそうだ。
暁くん,検査だってば!」

「へーい」


かったるそうな返事を
して,用意を始まる。

――…そっか。暁も
病人なんだっけ。
病名知らんケド……。

なんて実感した。


「じゃ,あたしは
帰るね」

「え? 帰るの?」

「うん,撮影もあるし」

「そっか…仕事あるんじゃ
仕方ないよね」

「また明日来るからさ。
じゃね,バイバイ」


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