紅い月が離れるとき
あたしはいつか,
好きなひとができて,
そのひとと笑える
だろうか…?
ひとを愛せるだろうか…?
できなくてもいい。
あたしは暁のことを
ひとつの失恋として
いい経験だったって
思うだけにしよう。
いまは看護士を目指し
一生懸命頑張るだけ。
暁,見ててね?
あたし,立派になって
いっぱい笑って
いっぱい泣いて,
いつか暁のトコに行くから
それまで待ってて。
「浅川さーん!?」
「はあいっ!」
いつまでも,
これだけは変わらない。
暁はあたしの
ダイスキなひと……。
<end>