御曹司様はシンデレラを溺愛する
「姫花、王子さまはしつこく追いかけてシンデレラを見つけたんだよ」
だからなんだと言うんだ?
私の話と関係ないと思う。
「そうだったね」
「気に入られた相手が悪かったと思って、諦めも必要だからね」
「なに言ってるの?バレないんでしょう?それに、私を探すなんてしてないよ。彼の周りには素敵な人がたくさんいるんだよ。寝たら忘れるぐらいの特徴のない平凡な顔なのに、変なこと言わないでよね」
「もう、姫花は自分の良さをわかってないんだから…美人じゃないけど、その愛らしい表情は可愛らしいわよ。クリッとした目は、小動物みたいで守ってあげたくなる。その彼もそう思ったから、側にいろって言ったのかもね」
「けなしてるの、褒めてるの⁈自分の事は自分が一番わかってます」
「わかってないと思うわよ。姫花のお父様が傲慢な態度で押さえつけるのも、姫花が心配で、子離れできないのよね」
「どうしてお父さんが話に出てくるの?あの人の話はしないで!兎に角、彼氏にはお父さんのような人は選ばないんだから…御曹司だろうが傲慢な人は論外よ」
「まぁ、今はね。そう思っていても、恋をしたらきっと気持ちが変わるわ」