御曹司様はシンデレラを溺愛する
結局、週にニ回ハウスクリーニングが入っている。
洗濯に至っては、今まで下着から全てクリーニングに出していた彼に抗議して、一度も使われていない洗濯機は、今は大活躍している。
さすがに、彼のスーツの下に着るシャツやネクタイはクリーニングに出すが、自分でできる事はなんでもしている。
そして、あまり使われていなかったキッチンは、今は毎日彼の為に私が料理を作っている。
そうじゃないと、仕事も辞めさせられた今、あの広い部屋で動いていないと時間を持て余しておかしくなりそうだからだ。
彼が帰宅する時間が迫って来ると、キッチンに立つ。
今日は、彼のリクエストのシチューだ。
まったりと一緒にテレビを見ていた時に流れたCMで、ホタテのシチューの映像が流れ、食べてみたいといわれ作ってみた。
これでも私は、家にいた時はお手伝いさんがいる家のお嬢様だったから、料理なんて得意じゃない。
だからルーを小麦粉からなんて作れないから、市販のルーで作ったシチューだ。
温め直していた時、彼がベルを鳴らした。
駆け足で、玄関まで行きドアを開けると傲慢な彼は私を抱きしめ唇を塞ぐ。
「ただいま、姫花」