国王陛下の極上ティータイム
「そんな時間はない」と睨みつける目はクラリスを敵対視しているものだった。クラリスはただその視線に負けないように自分を奮い立たせていた。
それから「ランティス様」とクラリスは陛下の名前を呼ぶ。
「私はこれで失礼させていただきます」
頭を下げ、台車を押して執務室を出る。
「クラリス!」
扉が閉まる前にランティスに呼び止められた。
慌てて振り返ると、ランティスが優しい表情でクラリスを見つめていた。
その隣にはランティスと対照的に、鋭く睨みつけているクロードの姿が見えた。
「また茶を頼むよ、クラリス。今度は渋くないものを」
クラリスは頭を下げた。
バタンと大きな音とともに扉は閉ざされた。
台車を茶室に運びながらも、クラリスの頭には先ほどの光景がこびり付いているようで離れなかった。
クロードと名前を呼んだあの人は、一体どこに勤めている人なのだろう。
普通の衛兵とは違う、真っ黒の軍服。黄金の肩章とボタン。腰に下げられた大きなサーベル。
茶室に戻りブランに聞いてみると「それは、すごい方に出会ったな」と目を丸くされた。
「それはクロード騎士団長だろう。黒の騎士団の団長だ」
それから「ランティス様」とクラリスは陛下の名前を呼ぶ。
「私はこれで失礼させていただきます」
頭を下げ、台車を押して執務室を出る。
「クラリス!」
扉が閉まる前にランティスに呼び止められた。
慌てて振り返ると、ランティスが優しい表情でクラリスを見つめていた。
その隣にはランティスと対照的に、鋭く睨みつけているクロードの姿が見えた。
「また茶を頼むよ、クラリス。今度は渋くないものを」
クラリスは頭を下げた。
バタンと大きな音とともに扉は閉ざされた。
台車を茶室に運びながらも、クラリスの頭には先ほどの光景がこびり付いているようで離れなかった。
クロードと名前を呼んだあの人は、一体どこに勤めている人なのだろう。
普通の衛兵とは違う、真っ黒の軍服。黄金の肩章とボタン。腰に下げられた大きなサーベル。
茶室に戻りブランに聞いてみると「それは、すごい方に出会ったな」と目を丸くされた。
「それはクロード騎士団長だろう。黒の騎士団の団長だ」