清掃シンデレラストーリー。

王子様……社長は、
どうしたら私に気づいてくれるのかしら?

そう思うこと自体、おこがましいのかも
しれないけど……。

寝てしまった妹達に布団をかけ直してあげた。

そんなある日。

私は、廊下をモップで拭いていたら
誤ってバケツをひっくり返してしまった。

「ちょっと何をやってるのよ!?」

「うわぁっ……気をつけろよ」

廊下を濡らしてしまった。

「すみません。すぐに拭きますので」

私は、慌てて雑巾で拭いた。
するとそれを見ていた女性社員達が

「見て……あれ。何だかみっともなくない?」

「あんな風にはなりたくないわよね。
私……汚れるの嫌いだし」と言われてしまう。

思わず拭いている手が止まった。

< 6 / 20 >

この作品をシェア

pagetop