あなたに追いつきたくて
出会い

はじまり

あの人に追いつきたくて、私は背伸びをした。

出会いは春。4月に始まった新学期。
新しい学年になって私たちは3年になった。

それと同時にやってきた人、杉田颯人先生。

私のクラスの副担

第一印象はダルそうだな、この人感情あるの?ってくらいな感じ。

先生への第一印象はけして良いものではなかった。

杉田先生が担当してる社会は先生に興味もなかったし、嫌いじゃなかったけど社会はつまんない授業の1つだった。

中間テストが終わって、今まで60点位だった私の点数が74点まで上がった。

嬉しくてテストを見てると先生が近寄ってきた。

「なにニヤニヤしてんの?笑」

先生は珍しく笑いながら話しかけてきた。

「点数、思ったより高くてびっくりして、嬉しくて!」

「へぇ、白岡さんって笑わないイメージだった。それにしても、このテスト平均50点くらいで低かったからその点数すごいよ!」

「本当ですか!やった!!次も頑張ります!」

「うん、頑張って」

いつもやる気なさそうな先生が話しかけてくれて嬉しかった。



それから先生と少しずつ話すようになって期末は82点をとった。


1学期の評定は4になった。今まで3だったから、思わず先生のところに走っていった。

「先生!!評定4にしてくれてありがとうございます!!」

「良かったね笑 俺は何もしてないよ、白岡さんが頑張ったからでしょ?」


「でも、ありがとうございます!」

「次も頑張ってね~」

そう言って1学期は終わりを告げ、夏休みに入っていった。



< 1 / 30 >

この作品をシェア

pagetop