あなたに追いつきたくて
3時間目、社会。。

教室に入ってきた先生はマスクをして、体調悪そうだった。


やばい、うつしちゃったかな…

先生は喉が痛いらしく、極力しゃべらないような授業。


ノートを書くだけだと眠くなる。

だって、窓側涼しくていい感じに日が当たるんです。

「俺が風邪引いて喋らないからって寝るやつとかいないよね??」

まだかろうじて生き残っていた私は周りを見渡した。

10人位は寝ている。

「あ、窓の外見るのも禁止だからね~」

ちょっとガラガラした声でそう言った先生はダルそうなのに笑顔でちょっと怖かった

ていうか、明らかに私のことですよね。。


横をみると社会は唯一嫌いなはずの歩斗はいつもと違って凄い挙手したりノートを必死にとっていた

チャイムが鳴って授業が終わる。

「「ありがとうございましたー」」

次の授業は理科で担任の教科。

今回は実験らしく移動教室で皆は次々と教室から出て行く。

先生は次の授業がないのか教卓のところの椅子に座って突っ伏していた。


「綾花~!はやく!!」

真優ちゃんのこえがして

「あ、ごめん。私トイレ行くから先行ってて!」


そう言うと真優ちゃんと遥は先に行った


先生と2人の教室。


ちょっと前にもこんなことあったなーっと思い出す


でも、先生は寝ているのか顔を上げない


私は先生の前に立って小さな声で
「…私のせいですよね、すみません」
といった


寝ているはずの先生の手が私の手をつかむ

「へっ…//」

「寝てないよ…」

掴んできた先生の手は私の手より数倍暖かい。


「先生…」

「ん…?」

先生はゆっくり顔を上げる。

私は自分の手を先生のおでこに持って行った

「熱い…保健室行きましょう?」

「えぇ、いいよ。白岡さん次の授業あるでしょ」


「そんなことより、先生の体調が心配です、早く行きますよ!」

そう言って私は先生の手をつかんだまま保健室にむかった
< 16 / 30 >

この作品をシェア

pagetop