あなたに追いつきたくて
保健室につくと保健の先生はいなくて

使用する場合は教員の許可を得てください


と書いてあった


「教員の許可…先生いるから平気か。先生、ベットで寝ててください。担任と小高先生に伝えておきますから」

「いいよ、小高先生には伝えなくて。次の授業にはでるから」

先生の口からでる小高先生は少し冷たく言い放たれていて


「…じゃあ、体温計と薬持ってきますね。」

「うん、ありがとう。わざわざごめんね。」


「この間先生がしてくれたことしてるだけですよ。それに、私が心配だっただけだからいいんです。」


「白岡さんってそう言うこと言うんだ笑あ、担任の先生には俺からちゃんと伝えておくからね」

「ありがとうございます。薬と水です。あと、体温はかってくださいね」


そう言って渡すと先生はありがとうといってまた少し笑った

ピピッ

しばらく無言だった空間に体温計の音が響く


「みしてください」

先生は体温計を渡そうとしない。


私は体温計に手を伸ばすとさっとかわされてバランスを崩す

「あっ、」

「あぶないっ」

先生は起き上がって私を支える

その距離は思ったより近くてドキドキする。
 

「す、すみません//」

この心臓の音が先生に聞こえていたらどうしよう

「ごめんね、俺が遊びすぎた」

先生の腕の力が増してギュッとされたように感じた私は振り返った


下を向いていて先生の顔は見えない。

先生はまたごめんといって寝転がった


「…あ、そう言えば先生昨日バトン貰うとき歩斗になにいわれたんですか?」


「えっ、あぁ、いや何でもないよ」

「その割にムキになって走ってましたよね笑」


「うるさいなぁ、授業戻ったほうがいいんじゃない??」

「寂しいくせに~笑」


「俺1人暮らしだから1人には馴れてるの。白岡さんじゃないんだから」


「じゃあ戻ります」


そう言って立ち上がると先生は


「もう少し、いれば?どうせ途中から授業受けても分かんなくなるでしょ」

といって外を向いていた。


あぁ、熱でるとツンデレになるんだって思って思わず笑ってしまった。
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