あなたに追いつきたくて
私の顔を見ると急いで走ってくる遥


「綾花!何してたの!!授業来ないから心配した~」


「あー、ごめん笑 保健室いってた!!」

「え?まだ体調悪いの?」

「いや、先生が体調悪そうだったから保健室に連れてってたの!!」


「なるほどねぇ笑」

意味深な言い方で言ってくる遥


「な、なにが!!」

「べつに~笑ま、その前に片付けなきゃ行けないこと、あるでしょ?」

「うん、それに私今のままじゃだめだからさ。」


「歩斗のこと終わったら話聞くよ」


「ありがとう!」

そう。私は頑張らないと行けない。

勉強もそうだし、なによりも先生のこと。


彼女か。小高先生とも何かあったみたいだし、。


大人には勝てないなぁ。

私なんて先生からしたらまだまだ子供だろうし。


やっぱり卒業しないとだめだろうな。

せめて、特別な生徒になりたいな


先生の教科がすごい得意だったり、先生と同じ物が好きだったり

少し気にかけてもらえたり、今日みたいに体調の悪い日は気づいてあげられたり

好きっていう言葉が返ってこなくても良いから

“特別”がほしい。


ー放課後ー

「あ、歩斗!帰ろう!!」

「おう」


…帰ろうと言ったのは良いけど、なかなか言い出せないな。

「一緒に帰るの返事したかったからじゃないの?」

「そう。あの、色々考えたんだけどね、歩斗はやっぱり友達としてしか見れないの。ごめんなさい。」

「分かった、ありがとう。でも、俺を振った理由それじゃないだろ」


「え?」

「杉田のことすきなんじゃねぇの?」


「なん、で分かるの?」


「分かるよ。それに、お前が呟いたのふつーに聞こえてるから。」


「えっ!?うそ!!先生にも聞こえてたかな?」

「さぁ、それは分からないけど。まぁ、本人自覚はあるみたいだしね~」

「自覚??どーゆこと?」

「今は分かんなくて良いんじゃない?まー、頑張ってよ。俺のこと振ったんだから笑」


「歩斗、ほんと優しいね笑 ありがとね」

「いいえ~笑じゃ、また明日!」


「うん、バイバーイ」

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