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アタシが警戒すると

「してみたくねーの?」

と真顔で聞いた。

「何なの?急に…頭おかしいんじゃない?」

タクミは悪びれもせず理由を言った。

「昨日さ、片桐先輩が女の子とやっちゃった話聞いちゃってさ、
女の唇も知らないのか?なんて自慢されちゃってさ。」

「だから誰でもいいからキスくらいしてやろうって?」

「誰でも良いわけじゃねーよ。

キスするならキョウしか居ないって思って。

ダメ?」

「ダメじゃないけど…」

そしてタクミはアタシにキスをした。

歯がぶつかるほどたどたどしいキスは
アタシの中のタクミを一気に男に変える。

タクミが愛しくてたまらなくなった。

多分アタシはあの時に本当のキスというモノを知ったんだと思う。

それだけでタクミと特に付き合うわけでも
繰り返しキスするわけもなく時は流れた。

そして中学を卒業した日、
タクミはアタシに言った。

「オレんちで卒業パーティーしよう。」

「卒業パーティー?」

タクミの家は誰も居なかった。

「パーティーって言ってもおばさんも居ないし
食べる物もないじゃん。」

「いいから部屋行くぞ。」

タクミの部屋に行くと
タクミは言った。

「キョウ、俺たち子供から卒業しよう。」

「え?」

タクミはアタシにキスをして
胸を触った。

「ちょっと…」

「キョウは知りたくない?

sexってどんな感じなのか…?

俺たちキスしたし、他の男とはこういう事出来ないだろ?」

「そうだけど…」

「それに俺…まだ童貞とかヤバイだろ?」

「え?まだ中学卒業したばっかじゃん。」

「みんな経験してるって。」

「そんなの見栄はってるだけだよ。」

「俺の初めては全部キョウだろ?

お前だって俺以外の男と初めてとか不安じゃねぇの?

キョウのことは何でも知りたいし…

それにこういう姿さらけ出せるのお前しか居ないって思って。」

バカみたいだけど…タクミの初めての相手になりたくて
タクミの好奇心だけのsexの相手をした。




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