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レオはもう一度アタシを抱くと
シャワーを浴びにベッドを離れた。

アタシはレオに言われた事を思い出して頭の中はパニックだった。

レオはアタシとタクミの関係をどこまで知ってるんだろう?

そう思うと怖かった。

それなのにシャワールームから出て来たレオはいつもと変わらない優しいレオだった。

「腹減らない?」

そう言ってキッチンで食べ物を探してるレオの後ろ姿を見て
アタシは棚からインスタントラーメンの袋を出した。

「ラーメンでもいい?」

「俺作るからキョウはシャワー浴びて来な。」

とバスタオル一枚を腰に巻いたまま
ラーメンを作り始めた。

「あの…レオ…タクミの事だけど…」

そこまで言いかけるとレオが
アタシにキスをして口を塞いだ。

「もういいよ。わかったなら何も言わないで。

早くシャワー浴びて来いよ。

急いでな。

ラーメンが出来るまでに出て来て。」

そう言ってアタシのお尻をパチンと叩いた。

汗だけ流してシャワーから出るとラーメンが出来上がっていた。

「早く、伸びるよ。」

アタシはバスローブ姿でラーメンを食べる。

「美味しい。」

そして何もなかったように
レオとラーメンを食べながらお互い見つめあって微笑んだ。

心の中はタクミのことで不安だったけど
タクミとはもう逢わなければいいと思った。


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