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「喜多嶋、今度のスポーツウェアの広告
お前が担当しろ。」
「え?スポーツウェアって藤堂拓海のですか?」
担当していた課長が新プロジェクトに参加するため、
タクミの担当がとうとうアタシに回ってきた。
「でも…藤堂拓海側は納得しないんじゃ…」
「それがお前をご指名でね。
本当は坂元に引き継ごうとしてたんだが、
藤堂拓海の方からお前を推薦してきた。
幼馴染なんだろ?
知り合いだからやりにくいっていうお前の気持ちもわかるが…
向こうは知り合いの方が良いみたいだ。
頼むよ。引き受けてくれ。」
先方から言われたらアタシの意見なんて通るわけがない。
会社の決定に従うだけだ。
心配なのはレオの事だった。
この事をレオに言おうか悩んだが
結局、気にすると思ってアタシはレオに話せなかった。
そしてタクミに逢う日がやってきた。
冬バージョンの撮影の打ち合わせは
タクミの事務所で行うことになった。
タクミのマネージャーは変わっていて
前の人より年上のベテラン女史だった。
「初めまして。藤堂拓海のマネージャーの中嶋です。」
「今度の広告の担当になりました喜多嶋と申します。
藤堂さんとは幼馴染で…」
「喜多嶋さんはご結婚されてますか?」
急に関係ない事を聞かれてビックリした。
「はい?」
「ご結婚されてますね?
指輪してますもんね。」
それがなんの関係があるのか次の言葉を聞くまで理解できなかった。
「藤堂と噂になったら困りますから。」
「大丈夫ですよ。
もう姉弟みたいな感じなので…それに私の主人も藤堂さんと同級生ですし、そんな心配は要りません。」
アタシは彼女の女の勘に嫌な気持ちがして
少しムキになってたかもしれない。
お前が担当しろ。」
「え?スポーツウェアって藤堂拓海のですか?」
担当していた課長が新プロジェクトに参加するため、
タクミの担当がとうとうアタシに回ってきた。
「でも…藤堂拓海側は納得しないんじゃ…」
「それがお前をご指名でね。
本当は坂元に引き継ごうとしてたんだが、
藤堂拓海の方からお前を推薦してきた。
幼馴染なんだろ?
知り合いだからやりにくいっていうお前の気持ちもわかるが…
向こうは知り合いの方が良いみたいだ。
頼むよ。引き受けてくれ。」
先方から言われたらアタシの意見なんて通るわけがない。
会社の決定に従うだけだ。
心配なのはレオの事だった。
この事をレオに言おうか悩んだが
結局、気にすると思ってアタシはレオに話せなかった。
そしてタクミに逢う日がやってきた。
冬バージョンの撮影の打ち合わせは
タクミの事務所で行うことになった。
タクミのマネージャーは変わっていて
前の人より年上のベテラン女史だった。
「初めまして。藤堂拓海のマネージャーの中嶋です。」
「今度の広告の担当になりました喜多嶋と申します。
藤堂さんとは幼馴染で…」
「喜多嶋さんはご結婚されてますか?」
急に関係ない事を聞かれてビックリした。
「はい?」
「ご結婚されてますね?
指輪してますもんね。」
それがなんの関係があるのか次の言葉を聞くまで理解できなかった。
「藤堂と噂になったら困りますから。」
「大丈夫ですよ。
もう姉弟みたいな感じなので…それに私の主人も藤堂さんと同級生ですし、そんな心配は要りません。」
アタシは彼女の女の勘に嫌な気持ちがして
少しムキになってたかもしれない。