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神様のイタズラ

タクミとやり直すためには
レオを傷つけなきゃいけない。

アタシは別れ話を何度も切り出そうとして
その機会をなかなか持てずにいる。

レオの笑顔を見るとアタシは何も言えなくなった。

いつの間にかアタシの隣にいるのは
タクミじゃなくてレオだった。

レオとは色々あったけど…
その大半は幸せだったし
嫌いで別れるワケじゃない。

アタシはレオをたくさん傷つけたのに
さらに傷つけようとしてる。

どうしても言えなくて
そんなアタシに多分レオも気づいてる。

でもレオをは気付かないフリをして
毎日をやり過ごそうとしていた。

今日こそは言おうと思ってたのに
アタシはずっと体調が悪くて
その日、突然倒れてしまった。

レオが救急車を呼んで
アタシは身体中検査された。

そしてアタシの血液に異常が見つかって
アタシは入院することになった。

そう言えば最近、突然鼻血が出たり、
歯ぐきから出血したりしてた。

やたら怠い日が続いてたが、
ストレスなんだと思っていた。

「そんなに深刻な状態じゃないから大丈夫だよ。
すぐに退院できる。」

とレオは言った。

「手術とかするの？」

「軽症だから経過観察で大丈夫だよ。」

その時はすぐ移植とかそんな話は出なかったが
聞いたことも無い病名にアタシは不安になった。

医者であるレオの存在が心強かった。