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「キョウ？何処にいる？

家に帰ったら居ないからビックリした。」

アタシはあまりにパニックってて
レオに連絡するのをすっかり忘れていた。

事情を話すとレオはすぐにこっちに来ると言った。

「大した事ないみたいだから大丈夫だよ。」

アタシはそう言ったが、レオは来ると言って聞かなかった。

タクミと2人きりになるのが心配なのかもしれない。

「それなら少し仮眠取ってから来て。」

「電車で行くから電車の中で眠るよ。」

結局レオも後から来ることになった。

アタシはとりあえず病院にいるタクミとタクミのお母さんに朝ごはんを持って病院を訪ねた。

「おばさん、タクミ…」

「キョウちゃん…」

タクミのお母さんはだいぶ疲れていて
アタシが手を握ると力無く握り返した。

「おばさん、少し休んで。
アタシが見てるから。

目を覚ましたら教えるから。

ね？」

タクミのお母さんは入院の準備もあるので
少し家に行ってくると言った。

「おじさんはどう？」

アタシがタクミに聞くと
タクミは少し間を置いて

「大丈夫だよ。きっと。」

と無理に笑顔を作る。

「お医者さんは何て？」

「手術は成功らしいけど…歩くことが出来なくなるかもしれないって。

それにまだ意識が戻ってない。

おじさんは腕と肋骨を骨折したみたいだけど…
簡単な手術で済んでよかったな。」

「ありがとう。」

アタシはタクミに何と声をかけていいかわからなかった。