あのメロディーをもう一度
しかし、次の日事件がおこった。

あれ...楽譜がない...

みんなの楽譜が置いてある所にゆきのの楽譜だけ無くなっていたのだ。

ど、どうしよう...

「発声はじめまーす」

一人でおろおろしてるうちに部活がはじまってしまった。

幸い、楽譜は全て頭の中に入っているので大丈夫だと思う。

でも先生のアドバイスを書き込んだりしたいし、ないとかなり不便だ。

「ゆきの?ほんと大丈夫...??」

一人で考え込んでいたら同級生の子が話しかけてきた。

「...ん、あ、なんでもないよ。」

「なんか、最近かなり顔色悪いけど。無理したらダメだよー?」

自分としてはかなり元気だと思うんだけどなぁ...

「う、うん!大丈夫だよ、有難う。」

「ちょっとトイレ行ってくるね。」

ほんとはトイレなんか行きたくなかったが何故か一人になりたかった。

先輩に許可を貰いトイレに駆け込んだ。

< 11 / 16 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop