次期王の花嫁 ~真面目次期王は蒼眼王女に落とされたい?~(次期王の行方2)
「おひとりですか?」
来る途中にウェイターからもらったグラスを渡しながらクーデノムは話しかけた。
「みんな私を置いてどこかに消えちゃった」
笑顔でグラスを受け取った彼女、セーラ。
「私もです」
「クーデノム様が来るから来たんだけど、動けなれば楽しくないね」
「え? 私ですか?」
「うん。私の口から御礼を言ってなかったから。助けて頂いてありがとうございました」
「いえ、たまたま私のいる所に落ちてきただけですから。お陰で招待してくださいましたし」
「クーデノム様はこういう場所は苦手そうですね」
「え?」
「先程からずっと見てたんですけど、一人で立っていらっしゃったから」
「そうですね、こういう社交的な場所は慣れていないので」
「クスイでは王宮に仕えているのに?」
「私の文官としての仕事は書類相手ですから」
広間に音が流れ出す。
数人の楽士が広間に作られた特設舞台で演奏をはじめたからだ。
優雅な旋律に合わせて、ダンスを踊りだす人々がちらほら見える。
「足を怪我してなかったら、クーデノム様と踊れたのにね」
「いえ、私は踊れないですから、同じように見てるだけですよ」
苦笑したクーデノムの視界にマキセと一緒に近付いて来るコセラーナが映った。
シキアも共にいて、何やら歓談していた模様。
来る途中にウェイターからもらったグラスを渡しながらクーデノムは話しかけた。
「みんな私を置いてどこかに消えちゃった」
笑顔でグラスを受け取った彼女、セーラ。
「私もです」
「クーデノム様が来るから来たんだけど、動けなれば楽しくないね」
「え? 私ですか?」
「うん。私の口から御礼を言ってなかったから。助けて頂いてありがとうございました」
「いえ、たまたま私のいる所に落ちてきただけですから。お陰で招待してくださいましたし」
「クーデノム様はこういう場所は苦手そうですね」
「え?」
「先程からずっと見てたんですけど、一人で立っていらっしゃったから」
「そうですね、こういう社交的な場所は慣れていないので」
「クスイでは王宮に仕えているのに?」
「私の文官としての仕事は書類相手ですから」
広間に音が流れ出す。
数人の楽士が広間に作られた特設舞台で演奏をはじめたからだ。
優雅な旋律に合わせて、ダンスを踊りだす人々がちらほら見える。
「足を怪我してなかったら、クーデノム様と踊れたのにね」
「いえ、私は踊れないですから、同じように見てるだけですよ」
苦笑したクーデノムの視界にマキセと一緒に近付いて来るコセラーナが映った。
シキアも共にいて、何やら歓談していた模様。